優しさを拒絶する男2

「貴女方『女性様』は奴隷になる男を探すために婚活しているんでしょう?だから奴隷になりそうなヤワな男を捜し回っている。

違いますか?」
彼が大声で言い募った。

彼女にはなんのことだかわからない。

「絶対に違います。

私はただ一緒に年を取れるお相手を探しているだけです。

それではいけないのですか?」
「貴女の言っていることは『何でも言うことを聞く、私の奴隷になりなさい』と聞こえます。

そんな不平等条約はまっぴらごめんだ。

俺は対等な夫婦関係を作りたいのにっ」
仕舞いにはK頭は大声を張り上げたので、静かな店内で佐和子たちだけが悪目立ちしていた。

勿論佐和子はATMとか奴隷とか、そういうつもりで婚活している訳ではないのは言うまでもないし、真面目に出会いを探している女性たちの大多数もそうだろう。

しかしK頭は2ちゃん○るの見過ぎで女性にかなりの偏見を持っているらしい。

「会社では上司にペコペコ、家では嫁さんにペコペコ・・・じゃ結婚の意味がないんだよ!ちょっと美人で高学歴だからって何様のつもりだこの売女!」
あまりの口汚い罵声に佐和子はショックを受けた。

呆然とする佐和子の目の前で、K頭は携帯電話を取り出して何か操作していたが、わざわざ佐和子の前でお断り通知をA会あてに送信してみせたのだった。

あまりの事態に血の気が引いた佐和子に、K頭は伝票を投げつけると早足で店を出て行った。

そして結局、残された佐和子は2人分の飲食代約2000円を支払う羽目になった。

佐和子にとって最も屈辱的なお見合いだった。

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